ほくろ(母斑細胞母斑・色素性母斑)とは
ほくろとは母斑細胞母斑、色素性母斑とよばれ、メラニン色素を作る細胞のことを言います。
大きさは1mmくらいの小さな物から、数cmと大きくなる物まであります。
黒いほくろもあれば、皮膚と同じ色のほくろもあります。平なものや、膨れているもの、毛の生えたほくろもあります。
皮膚癌との区別が必要です。
大きさが6mmを超えるまでには除去した方が良いと考えられています。
治療方法
治療方法は、3つあります。
「切除手術」、「レーザー治療(削る・炭酸ガスレーザー)」、「レーザー治療(色の除去・ルビーレーザー、ヤグレーザー等)」
それぞれの特徴について説明します。
切除手術による治療
大きくて、深いほくろや検査をしなければいけないようなほくろは、手術による切除術が行われます。
麻酔は注射による局所麻酔を行い、ほくろを切除します。細いナイロン糸で縫合を行い、約1~2週間後に抜糸を行います。
レーザー治療(削る・炭酸ガスレーザー)
大きくてイボ状、あるいは色の濃いほくろを除去する時は炭酸ガスレーザーを使用します。
局所麻酔の注射を行います。治療時間は数分です。
治療後はニキビをつぶしたような小さな穴が開いた状態になります。術後21日ほどでだんだん皮膚が盛り上がって平らになり、皮ができて治ります。
皮膚が治るまで1日2回、軟膏を塗り、シートをあてて、テープで止めます。治療部位のお化粧は控え、強くこすったりしないでください。洗顔程度の水ぬれは可能です。
レーザー治療(色の除去・ルビーレーザー、ヤグレーザー等)
小さくて平らな、色の淡いほくろの場合は、ルビーレーザー等で治療する場合があります。
治療は数分で終わります。麻酔の注射はしません(麻酔をする場合もあります)。
この治療は、治療直後から外見的にあまりわかりませんので、日常生活に支障がありません。薄化粧なら当日から可能です。
7日~10日程度で薄皮がはがれ治ります。ただし、1回の治療では完全には除去できないことが多く、繰り返し治療して、だんだん薄くしていきます。
治療後の経過
当院では、少しでも傷跡を残さない方法で治療していますので、治療後も安心ください。
切除手術による治療後
抜糸後は傷跡も目立たなくするように数ヶ月の間テープや、スポンジを貼ります。線状の傷跡が残ります。
レーザー治療(削る・炭酸ガスレーザー)の治療後
削りとった場合は3週間ほどで皮膚ができあがります。
3~12ヶ月かかって、赤い跡形が薄くなり、平らに近づきます。
少し陥凹する場合があります。ごくまれに、傷跡が残ることがあります。
90%以上のほくろが1回で完全に除去されます。しかし、皮膚の深いところまでほくろの細胞が及んでいる場合は、少し取り残しになり、ほくろが再発することがあります。残ったほくろの細胞は、後日改めて除去する場合もあります。
レーザー治療(色の除去・ルビーレーザー、ヤグレーザー等)の治療後
小さくて平らなほくろは、ルビーレーザー等で黒い色のみを消失させます。
複数回の治療が必要ですが、皮膚にくぼみをつくらなくてすみますから、治療直後からほとんど目立ちません。
費用について
健康保険の適応について
切除術や癌の心配がある場合の組織検査は、健康保険が適応されます。
切除手術による治療 健康保険が適応されます
自己負担金8.000円~15.000円(3割負担)
炭酸ガスレーザー・ルビーレーザー
3mm未満 10.000円
3~5mm未満 20.000円
5mm以上 30.000円~