汗管腫(かんかんしゅ)とは
・汗の腺が肥大した良性の皮膚腫瘍です。
・エクリン汗腺が真皮内で肥大した状態です。
・大きさは1mm~4mm位で、正常な皮膚の色をしていて、平らに盛り上がっています。
・思春期以降の女性に多いです。
・できやすい場所は下まぶたや上まぶたです。次にできやすい場所はおでこや首です。
治療方法
切除手術、もしくはレーザー治療(削る・炭酸ガスレーザー)
・良性腫瘍なので基本的には、治療の必要はありません。
・今のところ完全な治療はありません。
・炭酸ガスレーザーなどで削り取る方法もありますが、傷跡が残ったり、再発することもあります。
・下まぶたの汗管腫は、まぶたに沿って切り取る方法もありますが、この方法も傷跡が残るのと、全部の汗管腫を取り除くことはできません。
摘出手術の経過
・日帰り手術です。
・局所麻酔です。治療中は痛くはありません。
・切除を行います。細いナイロン製の形成外科用糸で縫合を行います。
・切除から縫合までの時間は場所と大きさで異なりますが、平均3分から15分程度です。
・通常は、手術後24時間ガーゼによる圧迫をします。2日目以降はご自分で、ガーゼ交換の処置を行います。
・術後1週間前後経ってから抜糸します。
手術後の傷跡
・切除した場合は傷跡が残ります。
・傷跡は少し赤みをともなっていますが、時間の経過と共に目立たなくなります。
・傷跡の大きさは部位やでき物の大きさにより変わります。
・傷跡が気になる方は、テープ固定治療やスポンジ圧迫治療を数ヶ月行うと、比較的きれいに仕上がります。
・ケロイド体質の方は傷跡が目立つ場合があり、ケロイド治療をする場合があります。
レーザー治療(削る・炭酸ガスレーザー)の経過
・炭酸ガスレーザーにて汗管腫を除去します。
・局所麻酔です。治療中は痛くはありません。
・治療時間は2~5分程度です。
・治療後、新しい皮膚ができあがるまで2~3週間、絆創膏を貼る必要があります。
・洗顔、入浴は当日から可能です。
・治療部位や、汗管腫の深さにより、少しくぼみになって治ったり、ケロイド体質の人は盛り上がって治る場合があります。
・再発する場合がります。
手術費用
◆摘出手術など検査を行う場合、健康保険の治療です。
3割負担の場合 : 5.000~30.000円
◆美容目的のレーザー治療の場合は自費治療です。
自費治療の場合(1個につき)
3mm未満 11.000円(税込)
3mm以上5mm未満 22.000円(税込)
※治療箇所や大きさにより費用が変わります。診察時に説明を行います。