
異物性肉芽腫(いぶつせいにくげしゅ)とは
・肉芽腫とは、長期間の炎症によって生じる腫瘤です。
・種々の原因による慢性的な炎症によって、毛細血管に富んだ線維からなる腫瘤が生じます。
・異物肉芽腫とは体内に存在する異物が炎症の原因となり、肉芽腫を生じたものです。
・異物には怪我、砂や石、木片などがあります。
・また外科手術の生体内埋入材料によるものもあります。
・さらに美容外科手術で美容目的に使われる異物による場合などもあります。
・異物が皮膚の浅いところにある場合は、肉芽腫が増大し、肉眼的でも腫瘤を確認できる場合が多いです。
・皮膚の深いところもしくは皮下にある場合は、肉眼では確認できず、硬い腫瘤が触れます。
・深いところにある場合は、色々な検査が必要になります。
治療方法
摘出手術を行います。
(当院で治療できるものは、皮膚の浅い部分にある肉芽腫のみとなります。)
摘出手術の経過
・日帰り手術です。
・局所麻酔で行います。麻酔時に多少の痛みがありますが、手術中の痛みはありません。
・切除から縫合までの時間は場所と大きさで異なりますが、平均5~20分で終わります。
・手術後1~7日間ガーゼによる圧迫をします。2~3日目以降は多少水にぬれてもかまいませんが、糸で縫合した状態ですので無理はしないで下さい。
・術後1週間前後経ってから抜糸します。
手術後の傷跡
・傷跡が残ります。
・傷跡は少し赤みをともなっていますが、時間の経過と共に目立たなくなります。
・傷跡の大きさは部位や石灰化上皮腫の大きさにより変わります。
・傷跡は細いしわや線のようになります。
・傷跡が気になる方は、テープ固定治療やスポンジ圧迫治療を数ヶ月行うと、さらにきれいに仕上がります。
・ケロイド体質の方は傷跡が目立つ場合があり、ケロイド治療をする場合があります。
手術費用
原則的に健康保険の治療となります。
3割負担の場合 : 8.000~18.000円
※治療箇所や大きさにより費用が変わります。費用については診察時にご説明いたします。