表皮母斑(ひょうひぼはん)とは
・原因不明の、生まれつきか幼少時からできる、膨らんだあざ(母斑)です。
・新生児1000人に1人の割合で発症します。
・体が成長すると、その比率に合わせて、母斑も大きくなります。
・限局型、広範型、炎症型の3タイプがあります。
・限局型(疣状母斑)とは母斑がイボ状にできていて、それが集まって並んでいるようになります。当院で治療しているのは限局型になります。
治療方法
① 切除手術
② 皮膚剥削術
③ レーザー治療等
切除手術の経過
・日帰り手術です。
・局所麻酔で行います。麻酔時に多少の痛みがありますが、手術中の痛みはありません。
・切除から縫合までの時間は場所と大きさで異なりますが、平均5~20分で終わります。
・手術後1~7日間ガーゼによる圧迫をします。2~3日目以降は多少水にぬれてもかまいませんが、糸で縫合した状態ですので無理はしないでください。
・術後1週間前後経ってから抜糸をします。場所によっては2週間位で抜糸をすることもあります。
手術後の傷跡
・傷跡が残ります。少し赤みをともなっていますが、時間の経過と共に目立たなくなります。
・傷跡の大きさは部位や表皮母斑の大きさにより変わります。
・傷跡は細いしわや線のようになります。
・傷跡が気になる方は、テープ固定治療やスポンジ圧迫治療を数ヶ月行うと、さらにきれいに仕上がります。
・ケロイド体質の方は傷跡が目立つ場合があり、ケロイド治療をする場合があります。
皮膚剥削術の経過
・グラインダー等で削り取ります。
・局所麻酔で行います。麻酔時に多少の痛みがありますが、治療中の痛みはありません。
・治療時間は場所と大きさで異なりますが、平均5~20分で終わります。
・治療後は2~3週間絆創膏を貼ります。治療当日からシャワー程度の入浴は可能です。
・2~3週間経過すると新しい皮膚ができあがります。
・しばらく跡形になりますが、3ヶ月~12ヶ月すると目立たなくなります。
レーザー治療等の経過
・皮膚剥削術をレーザーを使って行います。治療経過は皮膚剥削術と同じです。
皮膚剥削術、レーザー治療の傷跡
・切除手術に比べると傷跡が残りにくいですが、場所によっては、傷跡になることもあります。
・これら削り取る治療の場合は、表皮母斑が再発することもあります。
・ケロイド体質の方は傷跡が目立つ場合があり、治療後にケロイド治療をする場合があります。
治療費用
切除手術や皮膚剥削術は健康保険の治療です。
3割負担の場合 : 4.000~40.000円
※治療箇所や大きさにより費用が変わります。診察時に説明を行います。
※レーザー治療の場合は自費治療になります。直径1㎝サイズで11.000円(税込)になります。