
(単純性血管腫)
(ポートワイン母斑)
赤アザ(毛細血管奇形・単純性血管腫・ポートワイン母斑)とは
・生まれつき皮膚にみられる、ピンク色、赤色、紫色などの平らな血管の奇形です。
・無害な、皮膚の永続的な変色です。
・自然に消えることはありませんので、レーザー治療の必要があります。
・成人になると盛り上がってくることがあるので、盛り上がる前にレーザー治療を行う必要があります。
・単純性血管腫に対するレーザー治療の効果は顔面、頚部にあるものは70~80%の有効率ですが、四肢、特に下肢に生じたものは治療効果が悪いとの報告があります。
治療方法
●Vビームレーザー治療
●手術(しこり、皮膚のふくらみ残った場合)
Vビームレーザー治療の流れ
・治療の30~60分前に、あざの場所に麻酔シールや麻酔クリームをつけます。表面麻酔をおこなうと痛みを約70~80%軽減できます。
・安全のため、乳幼児の場合には、体をタオルなどで固定して治療をおこないます。
・治療時間は数分です。
・治療後1~5分ほど冷やします。
・治療部位にガーゼや、シートなどを貼ります。
・これで治療は終了です。
・2~3週間後に経過の診察があります。
・あざが消退していない場合は3か月後以降で再度レーザー治療をおこないます。
※最も負担が少なく治療効果の高いのは、乳幼児期の治療開始になります。この時期に、レーザー治療を受ければ、単純性血管腫の7~8割は薄くなります。
※成人になってから治療開始の場合にはかなりの治療回数が必要になります。
※通常5~20回のレーザー治療で少しずつ効果が得られます。
※四肢、特に下肢に生じたものは治療成績が悪くなる傾向があります。
治療費用
レーザー治療費
面積 | 費用 |
---|---|
10c㎡未満 | 約8.100円(3割負担) |
20c㎡未満 | 約9.600円(3割負担) |
30c㎡未満 | 約11.000円(3割負担) |
40c㎡未満 | 約12.000円(3割負担) |
60c㎡未満 | 約15.000円(3割負担) |
90c㎡未満 | 約20.000円(3割負担) |
120c㎡未満 | 約24.000円(3割負担) |
※子ども医療費助成がある場合、負担は0%になります。
レーザー治療のリスク・合併症
・治療後にヒリヒリが1~2時間あります。
・一時的に皮膚が赤くなります。
・皮膚にむくみが生じることがあります。
・内出血斑が出ることがあります。
・炎症後色素沈着になることがあります。
・白斑やまだらになることがあります。
・まれに傷跡が残ることがあります。
施術を受けていただけない方
・日焼けをしている方(特に1ヶ月以内に長時間日光を浴びた方)
・施術後2週間以内に、長時間日光を浴びる予定のある方
・妊娠中、授乳中の方
・ヘルペス、帯状疱疹の方
・アトピー性皮膚炎の薬を塗っている方
・活動性の感染症のある方
・予防接種、ワクチン接種の前後1週間
・切り傷やニキビなどの炎症部位への施術
・ケロイド体質の方
・光過敏症もしくは、光過敏性を高める薬剤をご使用中の方
・糖尿病、てんかんの方
・AIDSやHIVを含む免疫抑制疾患の方
・抗凝固剤をご使用中の方
・風邪・頭痛・発熱・二日酔い・疲労等など体調不良の方
・刺青・タトゥーのある部位への施術
・肝斑(場合によっては当てることもある)